AD FS と Web アプリケーション プロキシを使ったワーク フォルダーの展開: 手順 1: AD FS のセットアップ

このトピックでは、Active Directory フェデレーション サービス (AD FS) と Web アプリケーション プロキシを使用して、ワーク フォルダーを展開する最初の手順について説明します。 このプロセスの他の手順は、次のトピックで確認できます。

Note

このセクションで説明する手順は、Windows Server 2019 または Windows Server 2016 環境を想定したものです。 Windows Server 2012 R2 を使用している場合には、Windows Server 2012 R2 の手順 に従います。

ワーク フォルダーで使用するための AD FS を設定するには、次の手順を使用します。

事前割り込み作業

この手順を使って設定するテスト環境を、運用環境に変換する予定である場合には、開始する前に次の 2 点を行っておくことを推奨します。

  • AD FS サービスを実行するために使用する、Active Directory ドメイン管理者アカウントをセットアップします。

  • サーバー認証のための SSL (Secure Sockets Layer) サブジェクト代替名 (SAN) の証明書を取得します。 テストの例では自己署名証明書を使用できますが、運用環境用には公的に信頼された証明書を使用します。

それらを取得するには会社のポリシーによっては時間がかかる場合があるため、テスト環境を作成する前に、申請処理を開始しておくことが望ましい場合があります。

証明書はさまざまな商用証明機関 (CA) から購入できます。 Microsoft によって信頼されている CA の一覧は サポート技術情報の記事 931125 から参照できます。 別の方法としては、会社のエンタープライズ CA から証明書を取得できます。

テスト環境では、提供スクリプトの 1 つを使って作成する自己署名証明書を使用できます。

Note

AD FS は Cryptography Next Generation (CNG) 証明書をサポートしていません。このため、Windows PowerShell のコマンドレット New-SelfSignedCertificate を使用して自己署名証明書を作成することはできません。 ただし、「AD FS と Web アプリケーション プロキシを使ったワーク フォルダーの展開」のブログ記事に含まれている makecert.ps1 スクリプトを使用することができます。 このスクリプトでは AD FS で機能する自己署名証明書が作成されます。証明書の作成に必要な SAN の名前の入力を求めるプロンプトが表示されます。

次に、以下のセクションで説明するインストール前の追加の作業を行います。

AD FS 自己署名証明書の作成

AD FS 自己署名証明書を作成するには、次の手順に従います。

  1. AD FS と Web アプリケーション プロキシを使ったワーク フォルダーの展開」のブログ投稿で提供されているスクリプトをダウンロードし、ファイル makecert.ps1 を AD FS のコンピューターにコピーします。

  2. 管理者特権で Windows PowerShell ウィンドウを開きます。

  3. 実行ポリシーを、Unrestricted に設定します。

    Set-ExecutionPolicy –ExecutionPolicy Unrestricted
    
  4. スクリプトをコピーしたディレクトリに移動します。

  5. makecert スクリプトを実行します。

    .\makecert.ps1
    
  6. サブジェクトの証明書を変更するようにメッセージが表示されたら、サブジェクトの新しい値を入力します。 この例では、値は blueadfs.contoso.com

  7. SAN の名前を入力するメッセージが表示されたら、Y キーを押し、次に SAN の名前を一度に 1 つずつ入力します。

    この例では、「 blueadfs.contoso.com」 と入力して Enter キーを押し、「 2016-adfs.contoso.com」 と入力して Enter キーを押し、「 enterpriseregistration.contoso.com 」と入力して Enter キーを押します。

    すべての SAN の名前を入力したら、空の行で Enter キーを押します。

  8. 信頼されたルート証明機関ストアに証明書をインストールするようにメッセージが表示されたら、Y キーを押します。

AD FS 証明書は、次の値を持つ SAN 証明書である必要があります。

  • AD FS サービス名.ドメイン

  • enterpriseregistration.domain

  • AD FS サーバー名.ドメイン

テストの例では、値は以下のようになります。

  • blueadfs.contoso.com

  • enterpriseregistration.contoso.com

  • 2016-adfs.contoso.com

enterpriseregistration SAN は Workplace Join に必要となります。

サーバー IP アドレスの設定

サーバーの IP アドレスを静的 IP アドレスに変更します。 テスト例では、IP クラス A を使用し、192.168.0.160 / サブネット マスク: 255.255.0.0 / 既定のゲートウェイ: 192.168.0.1 / 優先 DNS: 192.168.0.150 (ドメイン コントローラーの IP アドレス) とします。

AD FS 役割サービスをインストールする

AD FS をインストールするには、次の手順に従います。

  1. AD FS のインストールを計画している物理マシンまたは仮想マシンにログオンし、 サーバー マネージャーを開き、役割と機能の追加ウィザードを開始します。

  2. [ サーバーの役割] ページで、 Active Directory フェデレーション サービス の役割を選択し、[ 次へ] をクリックします。

  3. [Active Directory フェデレーション サービス (AD FS)] ページで、Web アプリケーション プロキシの役割は AD FS と同じコンピューターにはインストールできないことを示すメッセージが表示されます。 [次へ] をクリックします。

  4. 確認ページで [ インストール ] をクリックします。

Windows PowerShell を使って AD FS の同等のインストールを行うには、次のコマンドを使用します。

Add-WindowsFeature RSAT-AD-Tools
Add-WindowsFeature ADFS-Federation –IncludeManagementTools

AD FS の構成

次にサーバー マネージャーまたは Windows PowerShell を使って、AD FS を構成します。

サーバー マネージャーを使った AD FS の構成

サーバー マネージャーを使って、AD FS を構成するには、次の手順に従います。

  1. サーバー マネージャを開きます。

  2. [サーバー マネージャー] ウィンドウの上部にある [通知 ] フラグをクリックし、[ このサーバーでフェデレーション サービスを構成する] をクリックします。

  3. Active Directory フェデレーション サービス (AD FS) 構成ウィザードが起動します。 [AD DS への接続] ページで、AD FS アカウントとして使用するドメイン管理者アカウントを入力し、[次へ] をクリックします。

  4. [サービスのプロパティの指定] ページで、AD FS の通信に使用する SSL 証明書のサブジェクト名を入力します。 テスト例では、これは blueadfs.contoso.com です。

  5. フェデレーション サービス名を入力します。 テスト例では、これは blueadfs.contoso.com です。 [次へ] をクリックします。

    Note

    フェデレーション サービス名は、環境内の既存のサーバーの名前を使用しないでください。 既存のサーバーの名前を使う場合、AD FSのインストールは失敗し、再起動する必要があります。

  6. [サービス アカウントの指定] ページで、管理されたサービス アカウントとして使用する名前を入力します。 このテストの例では、[管理されたサービス アカウント グループを作成します] を選択し、[アカウント名]「ADFSService」と入力します。 [次へ] をクリックします。

  7. [構成データベースの指定] ページで、[Windows Internal Database を使用してサーバーにデータベースを作成します] を選択し、[次へ] をクリックします。

  8. [ オプションの確認] ページには、選択したオプションの概要が表示されます。 [次へ] をクリックします。

  9. 前提条件 チェック ページは、すべての前提条件チェックが正常に成功したかどうかを示します。 問題がない場合は、[ 構成] をクリックします。

    Note

    AD FS サーバーの名前または他の既存のコンピューターの名前をフェデレーション サービス名に使用した場合、エラー メッセージが表示されます。 イントールをやり直して、既存のコンピューターの名前以外の名前を選択する必要があります。

  10. 構成が正常に完了すると、[ 結果 ] ページで AD FS が正常に構成されたことが確認されます。

PowerShell を使った AD FS の構成

Windows PowerShell を使って AD FS の同等の構成を行うためには、次のコマンドを使用します。

AD FS をインストールするには:

Add-WindowsFeature RSAT-AD-Tools
Add-WindowsFeature ADFS-Federation -IncludeManagementTools

管理されたサービス アカウントを作成するには:

New-ADServiceAccount "ADFSService"-Server 2016-DC.contoso.com -Path "CN=Managed Service Accounts,DC=Contoso,DC=COM" -DNSHostName 2016-ADFS.contoso.com -ServicePrincipalNames HTTP/2016-ADFS,HTTP/2016-ADFS.contoso.com

AD FS を構成した後で、前の手順で作成した管理されたサービス アカウントおよび構成前の手順で作成した証明書を使用して、AD FS ファームをセットアップする必要があります。

AD FS ファームをセットアップするには:

$cert = Get-ChildItem CERT:\LocalMachine\My |where {$_.Subject -match blueadfs.contoso.com} | sort $_.NotAfter -Descending | select -first 1 
$thumbprint = $cert.Thumbprint
Install-ADFSFarm -CertificateThumbprint $thumbprint -FederationServiceDisplayName "Contoso Corporation" –FederationServiceName blueadfs.contoso.com -GroupServiceAccountIdentifier contoso\ADFSService$ -OverwriteConfiguration -ErrorAction Stop

次の手順: AD FS と Web アプリケーション プロキシを使ったワーク フォルダーの展開: 手順 2、AD FS の構成後の作業

こちらもご覧ください

ワーク フォルダーの概要